スマートホームシステムの製品動向

スマートホームとは、家庭内の生活家電製品や情報家電製品などをネットワークでつないで一括管理し、 これらをスマートフォン等でモニタ/管理/コントロールして快適なライフスタイルを実現する住まいを表しています。
このようなスマートホームのソリューション事例としては、

  • エネルギーの節約システム(省エネ・システム)
  • セキュリティーシステム
  • ホームオートメーションシステム
  • 健康&フィットネスのシステム
  • エンターテイメントシステム

などが考えられていますが、これらの中で特にホームセキュリティーホームオートメーションの利便性などに着目したスマートホームシステムが注目されており製品化されています。
例えば、ホームセキュリティーでは、ネットワークカメラや人感センサー、 ドア開閉センサー等を利用して、子供/老人/ペットなどの見守りや家庭内の監視モニタをスマートフォンで行っています。
また、ホームオートメーションでは、エアコンや照明やAV家電機器などをスマートフォンでリモートコントロールしたり、自動制御して快適な生活が出来るようにしています。

米国を始めとする海外では既に様々なスマートホームシステムが、セキュリティやホームオートメーションだけでなく省エネのためのエネルギー管理も含めて製品化されています。 しかし、日本国内ではまだ少なく、家電メーカーのパナソニックやCATVサービスのイッツコムなどが次のようなシステム製品を2015年頃から提供し始めたところです。

これらの他にも、スマートホームシステムを狙ったものとしては、下記のような製品が発表・発売されており今後の拡大が期待されています。

また、スマートホームシステムを体験できる日本初のホテルとして、 スマートホステル「&AND HOSTEL」が福岡で開業されました。(2016年8月19日開業)

以下では、日本国内での動きを中心に、各社が発表・発売しているスマートホームシステムの事例を取り上げて、それぞれの特徴などを紹介していきます。


図1 スマートホームシステムとは

スマートホームシステムとは


<注目情報>
スマートホームシステムを体験できる日本初のスマートホステル「&AND HOSTEL」が福岡で開業(2016年8月19日)。

Appleは「iOS 8」の新機能として「HomeKit」というスマートホーム向けのシステムを発表しています。 iPhoneやiPadを使用して、部屋の温度を確認したり、照明、監視カメラ、ドアロック等をリモートコントロールできるようになります。


<スマートホームシステムの関連ページ>
スマートホームシステムを構成するためのデバイスを使用して、マンション/アパートの1室からからでもスマートホーム化する方法を紹介しています。
詳細については「賃貸マンション/アパートの自室をスマートホームに」のページをご覧ください。

Wi-Fiなどのネットワーク機能を備えている赤外学習リモコンを利用すると、エアコン、テレビ、照明等をスマートフォンで簡単にリモートコントロールすることができます。 詳細については「家電製品をリモート操作」のページで紹介しています。

Wi-Fi対応の低価格な赤外学習リモコン「eRemote」を使用した事例は下記のページで紹介しています。
 「学習リモコンeRemoteの使い方

IoT(Internet of Things、モノのインターネット)はスマートホームとも深く関連しています。このIoTについては下記のページで紹介しています。
 「IoTとホームネットワーク





パナソニックのスマ@ホームシステム

スマ@ホームシステムは、スマートフォンを使用して屋内や屋外を見守れるホームネットワークシステムです。 家族の見守り、防犯だけでなく、コミュニケーション手段としても利用できます。
図2のように、無線LANなどのホームネットワークを介してホームユニットをインターネットに接続しておけば、 外出先などからスマートフォンでカメラ映像を見たり、各種センサーを利用して人の動きを知ることができます。
製品としては、
 ・ホームユニット
 ・屋外カメラ
 ・屋内カメラ
 ・開閉センサー
 ・人感センサー
が発売されており、これらを組み合わせたパッケージ製品や個別の製品をアマゾン等からでも購入することができます。

アマゾンで購入できる製品例:
屋内カメラキット KX-HJC200K-W
屋外カメラキット KX-HJC100K-W
ホームユニット KX-HJB1000-W
屋内カメラ KX-HJC200-W
開閉センサー(2個入り) KX-HJS100W-W

このシステムでは設置したカメラを用いてスマートフォンと双方向で会話したり、ドアの開閉や人の動きをスマートフォンに通知することができます。 ホームユニットには屋外・屋内カメラを合わせて最大4台まで、開閉センサーと人感センサーは合わせて最大50台まで接続が可能です。


図2 パナソニックの「スマ@ホームシステム」
パナソニックのホームページより)

パナソニックの「スマ@ホーム」




イッツコムの「インテリジェントホーム」

イッツコムの「インテリジェントホーム」は、外出先から家の中を自由にコントロールすることができるサービスです。 子供の帰宅確認や老人/ペットの見守りをカメラやセンサーを使って行ったり、鍵の施錠確認やエネルギーのモニタリングをしたり、 エアコンや照明をオンオフするなど自在にリモートコントロールできる特徴があります。

インテリジェントシステムは図3のように、ケーブルテレビ「イッツコム」のケーブルモデムに接続したゲートウェイ装置と各種デバイスを組み合わせることで、 家の中を自由自在にコントロールすることができるので、利用目的に合わせてデバイスを選ぶことができます。
このようなデバイスとしては図4のように、
 ・IPカメラ(ネットワークカメラ)
 ・広域モーションセンサー
 ・狭域モーションセンサー
 ・ドア/窓センサー
 ・家電コントローラー
 ・スマートロック(電子錠)
などがあり、利用する場合はそれぞれに対して毎月一定額(1台につき200円〜700円)を支払うことになります。
従って、ユーザーの使用目的に合わせてサービスを自由にカスタマイズでき、必要な複数のデバイスを組み合わせることができるのが大きな特徴です。

このインテリジェントホームは、他のCATV業者も取り入れるようになっています。
例えば、大阪/兵庫の大阪湾エリアでサービスを行っている「ベイコミュニケーション」など。


図3 イッツコムの「インテリジェントホーム」
イッツコムのホームページより)

イッツコムの「インテリジェントホーム」


図4 「インテリジェントホーム」の構成機器
イッツコムのホームページより)

「インテリジェントホーム」の構成機器




その他のスマートホームシステム

スマートホームシステムは、上述した2社の他にもシステム製品を発売するようになってきました。
以下では、日本国内で発表・製品化されている主なシステム事例を紹介します。

Toami@Home
Toami@Homeは、 ITソリューションプロバイダのNSWが2016年4月からOEM提供を始めたスマートホームシステムです。
ユーザーのライフスタイルに合せて、人感センサー、センサー付きカメラ、漏水検知器、リモコン、サイレン、タグリーダーなど好きな機器を選ぶことができ、 色々ななラインナップが揃っています。鍵の開閉や照明のオン・オフなど拡張機能などもあります。
また、コントロール用には、スマートフォン向けのアプリが用意されています。

図5 Toami@Homeのシステム構成
(Toami@Homeのホームページより引用))

Toami@Homeのシステム構成


TAKERU kit
TATERU kitは、株式会社 iApartmentが2016年から開始したスマートホームシステムです。
スマートライフの実現を目的としており、TATERU kit を使えば、アプリでタブレットやスマートフォンからスマートキーを操作したり、 照明の明るさやエアコンの温度調整もどこからでもコントロールできます。
また、利用者のライフスタイルに合わせて、もっと便利に、もっとスマートな生活を提供するために機能を拡張していくことになっています。


サーコム
SERCOMは、 ブロードバンドと無線ネットワーク機器を開発・導入しているODM専業メーカーです。 更に、IoTネットワーク製品やスマートホームネットワーク製品なども提供しています。
扱っている製品としては、ネットワークカメラやZigbeeセンサーネットワーク、ドアセンサー、人感センサーなどがあります。

図6 サーコムのスマートホームシステム製品
(サーコムホームページより引用))

サーコムのスマートホームシステム製品


ボッシュのスマートホームシステム
2016年1月に米国ラスベガスで開催されたCES(国際家電ショー)でドイツのボッシュは図7のようなスマートホームシステム製品の販売を発表しました。
また、2016年4月には日本法人を開設して、スマートホーム事業を開始することを発表しました。
まず提供されるのは図7のようなスマートコントロール、スマートサーモスタット/ウィンドウコンタクトなどで、空調、照明、火災警報器、 住宅内の各種家電製品を一つのプラットフォームでつないで、スマートフォンやタブレットでこれらを簡単に操作することができます。

図7 ボッシュのスマートホームシステム製品

ボッシュのスマートホームシステム製品


LiveConnect(ライブコネクト)
LiveConnect(株)Z-Works(ジーワークス)が扱っているスマートホームシステムですが、 見守りや生活支援を行うことが主な狙いになっています。
鍵の開閉をチェックする施錠センサーや、見守りを行う人感センサー/ドアセンサーや、温度/湿度/照度センサーなどを組み合わせて、 何通りもの使い方ができるホームセンサーシステムを提供しています。
各センサーは無線規格のZ-Waveでゲートウェイ装置と通信を行い、このゲートウェイがインターネットにつながっています。